「甘酒」と聞くと、冬に温かくして飲むものというイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?神社の初詣で振る舞われる甘酒や、冬の夜に身体を温めてくれる一杯など、どこか「冬の飲み物」という印象が強いかもしれません。
しかし、実はこの甘酒、夏にこそ積極的に飲んでほしい“天然の栄養ドリンク”なのです。本記事では、甘酒の健康効果に加え、なぜ夏におすすめなのか、飲み方の工夫までを詳しくご紹介します。
甘酒とは?2種類の甘酒の違い
甘酒には主に「酒粕から作られるもの」と「米麹から作られるもの」の2種類があります。
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酒粕甘酒:酒造工程でできる酒粕に砂糖や水を加えて作られ、微量のアルコールが含まれます。
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米麹甘酒:米と麹菌を発酵させて作られ、アルコールは含まれません。自然な甘さで、子どもや妊婦でも安心して飲めます。
この記事で紹介するのは、米麹甘酒。このタイプは「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養価が高く、健康志向の人たちに人気を集めています。
甘酒が身体に良い理由(通年効果)
1. 栄養の宝庫
- 米麹甘酒には、ブドウ糖、ビタミンB群、アミノ酸、オリゴ糖、食物繊維など、体に必要な栄養素がバランスよく含まれています。特にブドウ糖は脳のエネルギー源となるため、集中力の維持にも効果的です。
2. 腸内環境の改善
- 甘酒にはオリゴ糖と食物繊維が豊富で、腸内の善玉菌を増やしてくれる作用があります。腸内環境が整うことで、便秘の予防や免疫力の向上、美肌効果も期待できます。
3. 疲労回復効果
- ビタミンB群やアミノ酸は、体内のエネルギー代謝を助けてくれます。日々の疲れを感じやすい人には、自然な回復をサポートする栄養ドリンクとしておすすめです。
夏にこそ甘酒を飲むべき理由
1. 夏バテ予防に最適
- 高温多湿の夏は、食欲不振やだるさなど“夏バテ”が起こりやすい時期。甘酒には消化吸収の良いブドウ糖やアミノ酸が含まれており、栄養をすばやく補給するのに理想的です。
2. 食欲がなくても飲みやすい
- 固形物が重く感じるときでも、液体の甘酒ならスルッと飲めます。しかも腹持ちが良いので、朝食代わりにもおすすめ。
3. 冷たくしても美味しい
- 冷蔵庫で冷やした甘酒は、まるで甘い栄養ドリンクのよう。味もまろやかになり、氷を入れて飲めば夏でもさっぱりと楽しめます。
4. 江戸時代の知恵
- 実は甘酒は江戸時代から「夏の栄養ドリンク」として飲まれていました。夏の暑さで倒れる人が多かった時代、甘酒売りが街を歩き、庶民にエネルギーを与えていたのです。
夏向けの甘酒の飲み方・レシピ
冷やし甘酒
- 冷蔵庫で冷やすだけでも美味しくなりますが、少し水で割ると飲みやすさがアップします。氷を浮かべて、ミントを添えれば涼しさ満点。
甘酒スムージー
- 甘酒+バナナ+豆乳でミキサーにかけるだけ。栄養価がぐっと高まり、朝食代わりにも◎。ブルーベリーやキウイを加えても爽やかです。
甘酒アイス
- 甘酒を製氷皿に流し入れて凍らせるだけで、簡単な発酵スイーツに。おやつにもぴったり。
甘酒を飲む際の注意点
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飲みすぎに注意:甘酒は糖質が高いため、1日1杯(100〜150ml)程度を目安に。
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酒粕甘酒はアルコールを含む:運転前や妊娠中は避けること。
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市販品を選ぶときは成分表をチェック:無添加・米麹100%・砂糖不使用のものが理想です。
まとめ:夏こそ「飲む点滴」を取り入れよう
甘酒は、ただの甘い飲み物ではなく、栄養豊富で消化吸収にも優れた、まさに“飲む点滴”。とくに体力を消耗しやすい夏には、健康維持や夏バテ防止に大きな助けとなります。
冷やしても美味しく、手軽に取り入れられる甘酒。日々の生活にうまく取り入れて、暑さに負けない元気な毎日を送りましょう!