ブラックホールとは、宇宙空間に存在する天体の一種であり、非常に強い重力によって物質を吸い込み、光さえも逃れることができないとされています。このため、ブラックホールという名称がつけられています。
ブラックホールが形成されるのは、非常に大きな質量を持つ恒星が寿命を迎えた時です。恒星が燃料を消費し、核融合反応が停止すると、外側の層が爆発的に崩壊して内部に向かって萎縮します。その結果、内部には非常に高密度で、非常に強い重力を持つ物体が残ります。この物体がブラックホールの核となります。
「国立科学博物館-宇宙の質問箱-宇宙論編から引用」
私なりの解釈で簡単に言うならば、スポンジの上にサッカーボールを置いた時と、サッカーボールと同じ重さのピンポン玉を置いた時では、ピンポン玉の方がスポンジが深く沈みますよね。
スポンジを空間として見たときに、巨大な天体が吹き飛んで、重さだけがそこに残った時、空間は上の図のように深く沈んでしまいます。それがブラックホールの原理なのかなと思います。
ブラックホールは、物質を吸い込むために非常に強い重力を持っています。重力が非常に強いため、物質がブラックホールに近づくと、光が屈曲して進路を変えるようになります。「事象の地平線」というのはこの場所を言います。
そして、物質がブラックホールに完全に吸い込まれると、その情報やエネルギーはブラックホールの中に閉じ込められます。このため、ブラックホールは、物質や情報が永遠に消失してしまう場所としても知られています。
ブラックホールは、その質量によって異なる種類が存在します。最も一般的な種類は、恒星質量のブラックホールで、太陽の数倍から数十倍の質量を持ちます。また、中間質量のブラックホールや超大質量のブラックホールも存在し、宇宙の形成や進化に大きな影響を与えると考えられています。
ブラックホールは、その存在を直接観測することが非常に困難であり、間接的な証拠を見つけることが主な手段となっています。例えば、ブラックホールに近づく物質が放出するX線や、周りの星や惑星の運動による引力の影響などが観測されています。
最近では、重力波の観測によって、ブラックホール同士の合体やブラックホールと中性子星の合体などが観測され、ブラックホールの存在や性質についての理解が進んでいます。
2019年4月10日、「イベント・ホライズン・テレスコープ国際協力プロジェクト」は巨大ブラックホールとその影を撮影したと発表しました。これによってブラックホールの存在が証明されたわけですね!
今回撮影されたのは、乙女座銀河団の楕円銀河M87の中心に位置する巨大なブラックホールで、地球から5500万光年の距離にあるそうで、質量はなんと!太陽の65億倍もあるそうです。数字がでかすぎてよくわかりませね(^-^;
でもロマンがあってとても面白いです。