あなたは、たもぎ茸というと、どんなイメージがありますか?え?初めて聞いた?私もそうでした。
きのこ狩りで見かけたり、スーパーで買ったりすることはあまりないかもしれませんが、というか、そもそも売ってないですよね。しかし、このたもぎ茸には驚くべき効能が隠されているのです。
この記事では、たもぎ茸の効能について詳しく紹介していきます。たもぎ茸とはどんなキノコなのか、どんな成分が含まれているのか、どんな効果が期待できるのか、そしてどのように食べるとおいしいのかなど、たもぎ茸の魅力をたっぷりとお伝えします。ぜひ最後までお読みください。
たもぎ茸とは?
たもぎ茸とは、鮮やかな黄色の傘が特徴的なキノコで、日本の山林に自生するものの一種です。その名前は、木の幹にたくさんの子実体が生えている様子が、たもぎ木に似ていることからつけられました。
野生下ではニレの木に発生することが多く、日本では北海道に多く発生するようです。
栄養価が高く、ビタミンB群や食物繊維などを豊富に含んでいます。また、抗酸化作用や免疫力向上などの健康効果も期待できます。独特の食感と香りがあり、煮物や味噌汁などの和食によく合います。
しかし、生食はできませんので、注意してください。たもぎ茸は、秋から冬にかけて収穫されることが多いですが、市場に出回る量は少なく、高価なキノコとして知られています。
そのため、自分で採って食べる人も多いですが、毒キノコと間違えないように気をつけましょう。
日本では北海道の南幌町での栽培が盛んで、愛別町や東北地方などでも生産されています。
たもぎ茸に含まれている成分
たもぎ茸は栄養豊富で、旨味成分が多く「だしの王様」と呼ばれることもあります。また、近年注目されている抗酸化作用のある成分「エルゴチオネイン」や免疫賦活作用のある成分「β-グルカン」なども含まれています。
エルゴチオネインとは、アミノ酸の一種で、強力な抗酸化作用のある天然物質です。人間はエルゴチオネインを作り出せないため、食事などで摂取する必要があります。
エルゴチオネインの継続的な摂取により、中高年の方の記憶力や注意力を維持する機能があると報告されています。
たもぎ茸には、他のキノコと比べても多くのエルゴチオネインが含まれており、一日あたり5mg以上摂取することが推奨されています。
β-グルカンとは、多糖類の一種で、免疫賦活作用で知られています。免疫細胞に結合して活性化させることで、体内の異物やがん細胞を排除する働きを助けます。たもぎ茸には、β-グルカンが約10%含まれており、天然の抗がん成分として期待されています。
たもぎ茸には、他にもダシの元となる旨味成分であるグアニル酸や遊離アミノ酸、血糖値やコレステロール値を下げる効果があるとされる成分などが含まれています 。
たもぎ茸は栽培品も市販されており、パスタやオムレツ、鍋物や味噌汁など様々な料理に使えます。新鮮なたもぎ茸は電子レンジでチンするだけでも風味豊かに食べられます。
たもぎ茸がもたらす健康効果
たもぎ茸は、一般的な食用キノコと比べて、たんぱく質や鉄分、ナトリウム、ビタミンB1、ビタミンB2などが非常に多く含まれています。特に注目すべきは、以下の3つの成分です。
エルゴチオネイン
エルゴチオネインは、キノコ類だけが持っている成分で、ビタミンEの7000倍の抗酸化作用があります。活性酸素を除去することで、老化防止や美肌効果、DNA損傷の抑制などに役立ちます。
また、記憶力や注意力の維持向上、認知症やアルツハイマー病の予防効果も期待されています。たもぎ茸は、同じキノコ類の中でもエルゴチオネインの含有量がダントツで、2位のヒラタケの4倍以上もあります。
キシロース
キシロースは、水溶性食物繊維の一種で、便秘の改善に効果的です。腸内の腐敗産物生成も抑制してくれる嬉しい効果もあります。たもぎ茸は、米ぬかの60倍ものキシロースを含んでいます。
β-グルカン
β-グルカンは、免疫力を高める高分子多糖体で、アガリクスやマイタケなどにも含まれています。活性酸素を除去することで、ガンや糖尿病などの生活習慣病の予防に役立ちます。たもぎ茸は、アガリクスの約1.5倍~2倍のβ-グルカンを含んでいます。
また、以下のような効能も期待できます。
血糖値やコレステロール値を下げる
たもぎ茸には血糖値やコレステロール値を下げる効果がありますので、高血糖や高脂血症に悩む方におすすめです。実際に、たもぎ茸のエキスを与えたラットでは、血糖値やコレステロール値が減少したという研究報告があります。また、たもぎ茸にはコレステロール低下物質のロバスタチンが含まれていることも判明しています。
血圧を下げる
たもぎ茸には血圧を下げる効果もありますので、高血圧に悩む方におすすめです。実際に、たもぎ茸のエキスを与えたラットでは、血圧が下がったという研究報告があります。
抗腫瘍作用
たもぎ茸には抗腫瘍作用もありますので、ガンの予防や治療に役立つ可能性があります。実際に、たもぎ茸のエキスがガン細胞の増殖を抑制したり、アポトーシス(自然死)を誘導したりするという研究報告があります。
皮膚の保湿や腸炎の改善
たもぎ茸にはグルコシルセラミドという成分が含まれています。これは皮膚の保湿に重要な役割を果たすセラミドの一種で、アトピー性皮膚炎や乾燥肌などの皮膚トラブルの改善に効果的です。
また、腸内でセラミドが分解されると、腸粘膜の保護や修復に役立つ成分が生成されます。これは潰瘍性大腸炎やクローン病などの腸炎の改善に効果的です。
たもぎ茸のおすすめの食べ方
たもぎ茸は、味や香りが強くなく、まろやかで食感も良いので、様々な料理に合わせやすいです。洋食ではパスタやオムレツなど、和食では鍋物や味噌汁、炒め物などの具として使えます。
特に汁物にすると、ダシが出て美味しくなります。また、天ぷらやバターソテーなどでもおいしく食べられます。
たもぎ茸は北海道では一般的な食用キノコですが、本州ではあまり見かけません。しかし、最近では栽培品がネットで買えたり、サプリメントや乾燥させたお茶なども出ています。手軽に健康食品として取り入れたい場合はいいかもしれません。
たもぎ茸は、「黄金のスーパーキノコ」と呼ばれるだけあって、驚くべき健康効果を持っています。美容や健康に気を使う方は、ぜひ一度試してみてください。
サプリメントで摂取したい方にはこちらがおすすめです⇩