フロアコーティングとは?
フロアコーティングとは、床の美しさや清潔さを保つために、さまざまな溶剤を用いて被膜で覆い、床をしっかりと保護するコーティングの総称です。
フロアコーティングには、ガラスコーティング、ウレタンコーティング、シリコンコーティング、UVコーティングなどの種類があり、それぞれに特徴やメリットがあります。
フロアコーティングを施工することで、フローリングの表面をあらゆる汚れや摩耗ストレスから長期間保護できるだけでなく、掃除が楽になったり、滑り止め効果があったり、光沢が出たりするなどの効果が期待できます。
また、フロアコーティングは一度施工することで最長10~30年もの長期間、塗り直しの必要がありません。そのため、手間が少なくフローリングを長く使えるのはフロアコーティングの最大の利点とも言えます。
記事の最後にフロアコーティング施工業者を比較できる便利なサービスも紹介していますので参考にしてみてください。
フロアコーティングの種類
ガラスコーティング
ガラスコーティングは、被膜を形成する成分にケイ素が含まれることからこの名前がついています。現在、施工の簡単さからフロアコーティングを行う業者で一番多いのが、このガラスコーティングです。
ガラスコーティングの特徴は、硬度に優れ、摩擦や傷に強いにもかかわらず、被膜が薄いことです。また、光沢のあり・なしを選ぶことができるので、床の持つ素材の風合いを活かすことができます。
弱点は、アルカリ性の薬品に対して耐性が弱いこと、完全硬化までに時間がかかること、滑りやすいこと、補修が難しいことがあげられます。また、歴史が浅いため、耐用年数の信頼性はまだそれほど高くはないようです。
価格は4種のコーティングのうち、業者ごとの価格の上下差がもっとも激しく、一言では言い切れないのが実情です。
塗料の値段は高めですが流通量は多く、施工も簡単であるため、業者の力量で高くも安くもできるというのが相場が捉えにくい要因です。耐用年数は20年以上と言われています。
ウレタンコーティング
ウレタンコーティングのなかでも水性・油性と種類がありますが、施工されることが多いのが「水性ウレタンコーティング」と呼ばれる水性タイプのものです。
かつては大手のフランチャイズ店などでも採用されていましたが、現在ではガラスフロアコーティングなどに比べると、取り扱う業者も少なくなっています。
ウレタンコーティングの特徴は、被膜が薄く、光沢があまりないため、落ち着いた風合いになることです。施工も安価で、補修も比較的簡単です。
薄さと硬化・安定の早さ、そして密着性の良さなどから、フロアコーティングとしてだけでなく、下地材として使われることもあります。水溶性なので施工中の臭いが少ないことも強みと言えるでしょう。
弱点は、仕上がる被膜の強度や耐久性、耐用年数が他のコーティングよりも低いことです。価格は他種と比べると比較的安価です。耐用年数は3~10年と言われています。
シリコンコーティング
シリコンコーティングは、アクリル・シリコン樹脂塗料をつかったコーティングです。
これは、アクリル樹脂をシリコン樹脂に変性させて製造します。被膜が厚いため、グリップ性に富み、歩きやすさの面で優れています。
鏡のような光沢が出るのも特徴のひとつで、光沢感のある床が好まれていた時代には、全国的に扱う業者の多いコーティングでした。現在は嗜好の変化もあり、ガラスコーティングなどに比べて、それほど多くの施工は行われていません。
シリコンコーティングの特徴は、柔軟性があり、床材への密着度が高いことです。撥水性が高く、薬品にも強いので、表面に付いた汚れを簡単に落とすことができます。
滑りにくいのでペットを飼われていたり、高齢の方がいらっしゃる家庭などでも重宝されます。弱点としては補修が難しいこと、年数が経過すると黄色に変色しやすいことがあげられます。価格はもっとも安価です。耐用年数は10~20年と言われています。
UVコーティング
UVコーティングは紫外線照射機という特殊な機材を使って硬化させるコーティングです。
UV硬化による硬化率の高さによって、他のコーティングよりも高い耐久性があります。機材が高額で入手も困難なことから、大規模に施工を手掛ける業者は限られています。
UVコーティングといえばこれまでは“濡れたような深い光沢”が特徴でしたが、最近では質感を変えない艶消しタイプも開発されています。そのため艶を出したい人だけでなく、無垢材などナチュラルな床の質感を大事にしたい人からも注目されています。
UVコーティングの特徴は、硬度や耐久性が高く、傷や汚れに強い。紫外線を当てると数秒で硬化するので、施工時間が短くなります。また、施工後すぐに歩行や家具の配置が可能です。
また、有機溶剤を含まない塗料なので、VOC(揮発性有機化合物)の発生がありません。施工中や施工後の臭いも少なく、室内環境に優しいです。耐用年数は30年以上と言われています。
フロアコーティングのメリット
【床の耐久性を高める】
フロアコーティングをすると、床の表面に硬い膜ができます。これにより、床は傷や汚れ、水や油などの液体から守られます。また、床の色あせや変色も防げます。
【床の美観を向上させる】
フロアコーティングをすると、床の表面に光沢が出ます。これにより、床は明るく清潔な印象になります。
また、フロアコーティングには、さまざまな色や柄があります。床のデザインを変えたい場合や、部屋の雰囲気に合わせたい場合にも便利です。
【床のお手入れを簡単にする】
フロアコーティングをすると、床の表面が滑らかになります。これにより、床に付着した汚れやほこりが落ちやすくなります。また、水拭きや掃除機で簡単にお手入れできます。
フロアコーティングのデメリット
【費用が高い】
フロアコーティングは、床材の種類や面積、塗料の種類や層数などによって費用が変わりますが、一般的には数万円から数十万円かかります。
また、定期的にメンテナンスが必要で、その際にも費用が発生します。フロアコーティングをする場合は、予算をしっかりと考える必要があります。
【塗膜が剥がれたり黄ばんだりする可能性がある】
フロアコーティングは、床材の上に塗膜を形成しますが、その塗膜は時間とともに劣化します。特に、直射日光や高温多湿な環境にさらされると、塗膜が剥がれたり黄ばんだりすることがあります。
また、重い家具や鋭利なもので引っかけたりすると、塗膜が傷ついたり割れたりすることもあります。フロアコーティングをした後は、定期的にチェックして修復する必要があります。
以上のように、フロアコーティングにはデメリットも存在します。フロアコーティングをするかどうかは、メリットとデメリットを比較して自分のニーズや予算に合わせて判断することが大切です。
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まとめ
フロアコーティングとは、床材に特殊な塗料を塗って保護する施工方法です。フロアコーティングには、様々なメリットがあります。例えば、
- 床の耐久性や耐摩耗性を高めることができる。
- 床の色や質感を変えることができる。
- 床の清掃やメンテナンスが容易になる。
- 床に防水や防汚効果を与えることができる。
- 床に防音や断熱効果を与えることができる。
フロアコーティングは、木材やタイル、コンクリートなど、様々な床材に対応しています。また種類も多く、用途や予算に合わせて選ぶことができます。
フロアコーティングは、床の美しさや機能性を向上させるだけでなく、住まいの快適さや価値も高めることができる施工方法です。フロアコーティングを検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。