ギャンブル依存症は、多くの人の人生を破壊する深刻な問題です。ギャンブルによってお金や時間、家族や友人、仕事や健康などを失うことがあります。私自身、若い頃はパチンコにハマり、かなりの額をドブに捨てました。
依存症だったのかどうかは分かりませんが、毎日行っていました。仕事帰りはもちろん、休日は朝から並んで閉店まで…
財布の中が空になればATMでお金をおろしてまたパチンコ屋に向かい、結局そのお金もスッてしまい、外に出れば星空が広がっている…
その星空を眺めながら、せっかくの休みの日を無駄にした虚無感と、俺は一体何をやっているんだ…という絶望感に苛まれる日々。
私のような人は結構多いと思います。しかし、ギャンブル依存症から抜け出すことは不可能ではありません。現に私は抜け出すことができました。今は一切ギャンブルをしていません。
この記事では、ギャンブル依存症から回復するために必要な5つのステップを紹介します。これらのステップを実践すれば、ギャンブルの誘惑に打ち勝ち、自分の人生を取り戻すことができます。私が実証済みです。
ギャンブル依存症とは?
ギャンブル依存症とは、競馬やパチンコ、宝くじなどの賭け事に対して、やめたいと思いながらもやめられない状態に陥る精神疾患です。
ギャンブルによって経済的・社会的・身体的・精神的な問題が生じても、ギャンブルを続ける衝動が抑えられません。
ギャンブル依存症は、WHOによって「病的賭博」として正式に病気として認められています。
ギャンブル依存症の原因は、脳内の報酬系と呼ばれる部分に異常が生じることにあります。報酬系は、気分の高揚感や幸せ、快感などを感じる部分で、ドーパミンという神経伝達物質が関係しています。
ギャンブルをすると、勝ったり負けたりすることで報酬系が刺激されてドーパミンが放出されます。これによってギャンブルに興奮や快感を覚えます。しかし、ギャンブルを繰り返すうちに報酬系はギャンブルに対して鈍感になります。
そのため、同じ快感を得るためにはより多くのギャンブルが必要になります。また、ギャンブル以外の日常生活の楽しみに対しても興味や感情が薄れていきます。このようにして、ギャンブルへの依存が強まっていきます。
ギャンブル依存症の症状
- ギャンブルに没頭しすぎて、仕事や家庭、学業などをおろそかにする
- ギャンブルをするために予算や時間の制限を決めても守れない
- ギャンブルを減らそうとしたりやめようとしたりするができない
- ギャンブルをしないとイライラしたり落ち着かなかったりする
- 負けたお金を取り返そうとしてさらにギャンブルをする
- ギャンブルのことで嘘をついたり隠したりする
- ギャンブルのために借金をしたり犯罪行為をしたりする
ギャンブル依存症の診断は、医師や心理士などの専門家が行います。診断の際には、ギャンブルの歴史や頻度や内容、ギャンブルによって生じた問題や影響などを詳しく聞き取ります。
また、自己診断のための尺度として、LOSTというチェックリストがあります。これは、以下の4つの質問からなります。
- ギャンブルをするときには予算や時間の制限を決めない、決めても守れない(Limitless)
- ギャンブルに勝ったときに「次のギャンブルに使おう」と考える(Once again)
- ギャンブルをしたことを誰かに隠す(Secret)
- ギャンブルに負けたときにすぐに取り返したいと思う(Take money back)
このうち2つ以上当てはまる場合は、ギャンブル依存症の可能性が高いと判断されます。
依存症を抜け出すための5ステップ
1. 自分がギャンブル依存症であることを認める
これは最初のステップであり、最も難しいステップです。自分がギャンブル依存症であることを否定したり、隠したりすることは、問題を解決することになりません。自分がギャンブル依存症であることを素直に受け入れることで、変化のための動機づけが生まれます。
2. ギャンブル依存症の原因やトリガーを探る
ギャンブル依存症は、ストレスや不安、退屈や寂しさなどの感情的な問題や、遺伝的な要因や社会的な影響などの生物学的・環境的な要因によって引き起こされる場合があります。自分がギャンブルに走る理由や、ギャンブルへの欲求が高まる状況を特定することで、それらに対処する方法を見つけることができます。
3. ギャンブルから離れるための具体的な計画を立てる
ギャンブルから抜け出すためには、単に意志力だけでは不十分です。ギャンブルから離れるためには、以下のような具体的な計画を立てる必要があります。
- ギャンブルに使っていた時間やお金を別の活動に充てる。例えば、趣味やスポーツ、勉強や仕事などに打ち込む。
- ギャンブルへの誘惑を減らす。例えば、ギャンブル関連の広告やメールを避ける、ギャンブルサイトやアプリを削除する、現金やクレジットカードを持ち歩かないなど。
- ギャンブルへの欲求に対処する。例えば、深呼吸や瞑想などでリラックスする、気分転換や気晴らしをする、欲求が収まるまで待つなど。
4. ギャンブル依存症の治療や支援を受ける
ギャンブル依存症は、一人で解決することが難しい場合があります。ギャンブル依存症の治療や支援を受けることで、自分の問題に向き合い、回復に向けて効果的な方法を学ぶことができます。治療や支援には、以下のようなものがあります。
- 専門家によるカウンセリングやセラピー。心理的な問題や感情的な問題に対処し、ギャンブルへの依存を克服するための技術や戦略を教えてもらう。
- 薬物療法。抗うつ薬や抗不安薬などの薬物を用いて、ギャンブルに関連する精神症状や欲求を緩和する。
- 自助グループや支援団体。ギャンブル依存症の経験者や回復者と交流し、励ましやアドバイスを受ける。例えば、ギャンブラーズ・アノニマス(GA)など。
5. ギャンブル依存症からの回復を維持する
ギャンブル依存症から抜け出すことは、一度で終わりではありません。ギャンブル依存症からの回復は、長期的なプロセスであり、再発の可能性もあります。依存症からの回復を維持するためには、以下のようなことが必要です。
- 自分の進歩や成果を認める。ギャンブルから離れた日数や節約した金額などを記録し、自分をほめたりご褒美をあげたりする。
- 再発に備える。再発する原因や兆候を把握し、再発した場合にどう対処するかを事前に考えておく。
- 健康的な生活を送る。睡眠や食事、運動などの基本的な生活習慣を整えることで、身体的にも精神的にも健康になる。
まとめ
ギャンブル依存症は、多くの人の人生を破壊する深刻な問題です。しかし、決して諦める必要はありません。この記事では、ギャンブル依存症から抜け出すための5つのステップを紹介しました。大まかに以下のような方法です。
1. 自分がギャンブル依存症であることを認める
2. 専門家や支援団体に相談する
3. ギャンブルの誘惑から遠ざかる
4. 代替的な趣味や活動を見つける
5. 回復の過程を記録し、自分を褒める
これらのステップは、一朝一夕にできるものではありません。時間と努力が必要です。しかし、あなたは一人ではありません。周りには、あなたを理解し、支えてくれる人たちがいます。
そして、あなた自身も、ギャンブル依存症から解放されることを望んでいます。その希望を持ち続けてください。私は重い依存症ではなかったのかもしれませんが、抜け出すことができました。あなたもギャンブル依存症との闘いに勝つことができます。