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水難事故を未然に防ぐための知識と注意点

夏は海水浴や川遊びなどに出かける人は多いと思いますが、その時注意しなければならないのが水難事故です。水難事故は、毎年多くの人命を奪っています。

特に今年は、数年ぶりの行動制限がない夏なので特に注意が必要です。この記事を書いている現段階でも既に10名近くの方が亡くなっています。私が知っているのはニュースで報道されているものだけですので、実際はもっと多いはずです。

国土交通省によると、コロナ前の2019年に発生した水難事故は、1298件で、そのうち死者、行方不明者は695人に上りました。海や川、プールなどで水に関わるレジャーやスポーツは、楽しく健康に良いものですが、同時に危険も伴います。

では、水難事故を未然に防ぐためには、どのような知識と注意点が必要なのでしょうか?この記事では、水難事故の原因と種類、予防策や対処法などについて、詳しく解説します。水難事故に遭わないためにも、ぜひ参考にしてください。

 

水難事故の種類

水難事故とは、海や川、湖などの水域で起こる事故のことです。水難事故には様々な種類がありますが、主なものは以下のように分けられます。

落水:水に落ちてしまうこと。岩場や防波堤から滑落したり、船から転落したりする場合が多い。

 

沈水:水中に沈んでしまうこと。自分から深いところへ進んだり、流れに巻き込まれたりする場合が多い。

 

水中発作:水中で意識を失ってしまうこと。心臓発作や脳卒中などの病気や、飲酒や疲労などの影響で起こる場合が多い。

 

水中窒息:水中で呼吸ができなくなってしまうこと。口や鼻に水が入ったり、気道が閉塞したりする場合が多い。

 


水難事故を防ぐための注意点

- 水泳の技術や体力に見合った場所や時間で泳ぐこと。過信や無理は禁物です。

- 泳ぐ前には必ず水温や天候、潮の流れや波の状況などを確認すること。危険な場所や条件では泳がないこと。

- 泳ぐときは必ず監視員や友人などと一緒に行き、常に見守り合うこと。一人で泳ぐのは危険です。

- 泳ぐときは適切な水着やライフジャケットなどの安全装備を着用すること。特に子供や初心者は必ず着用すること。

- 泳ぐ前にはアルコールや食事を控えること。アルコールや食事は体温調節や判断力を低下させる原因になります。

- 泳ぐときは遊泳禁止区域や危険表示などのルールや指示に従うこと。ルールや指示は安全のために設けられています。

- 泳ぐときは体調や気分が良いときに限ること。体調や気分が悪いときは無理をせずに休むこと。

- 水難事故が起きた場合は、すぐに救助要請を行い、応急処置を施すこと。救助要請は119番か海上保安庁(118番)に連絡すること。

 

水難事故が起きてしまった時の行動

もし、あなたの家族や友人が水難事故に巻き込まれた場合、パニックにならずに冷静に対処することが重要です。以下に、水難事故に巻き込まれた場合の対処法を紹介します。

 

1. 安全な場所に移動する

水難事故に巻き込まれた場合、まずは自分や家族の安全を確保することが最優先です。周囲の状況を把握し、危険な水域からできるだけ早く離れるようにしましょう。

もし、家族の中に溺れている人がいる場合は、自分の命を危険にさらさない範囲で救助を試みます。しかし、自分も溺れる可能性が高い場合は、無理をせずに専門の救助隊に任せることが賢明です。

浮き輪があればそれを溺れている人に投げて大声で掴まるように指示するか、木の枝や棒があればそれを差し出して掴まらせることが最善です。

子供が溺れているなら飛び込んで助けることもできますが、大人が溺れている場合は無理しないでください。溺れている人は必死であなたに掴まってきますので、あなたも溺れる可能性が高いです。

 

2. 救急隊や警察に連絡する

安全な場所に移動したら、すぐに救急隊や警察に連絡しましょう。水難事故の発生場所や状況、自分や家族の名前や年齢、体調や怪我の有無などを伝えます。また、現場に残っている人や物品の情報も提供します。救急隊や警察から指示があれば、それに従って行動します。

 

3. 応急処置をする

救急隊が到着するまでの間、自分や家族の体調をチェックし、必要な応急処置を行います。特に、溺れた人は心肺蘇生法や人工呼吸などの処置が必要な場合があります。

また、低体温症やショック状態に陥っている人は、暖かい毛布や衣服で体温を保ったり、安静にさせたりします。応急処置の方法は事前に学んでおくとよいでしょう。

 

4. 精神的なケアをする

水難事故は非常にトラウマとなりやすい出来事です。自分や家族が水難事故に巻き込まれた場合、精神的なショックや恐怖感を抱くことがあります。そのような場合は、互いに励まし合ったり、感情を吐き出したりすることが大切です。また、必要であれば専門のカウンセラーや心理士に相談することも検討しましょう。

 


自分が溺れてしまった時の対処法

海や川などで溺れる人は、泳ぎが得意じゃない人だと思うかもしれませんが、実は逆なんです。そもそも泳げない人や得意じゃない人は、海や川に行っても泳ぎませんし、泳いだとしても無理はしないんです。

少しばかり泳ぎに自信がある人が、遊泳禁止区域で泳いだり、お酒を飲んで泳いだりして溺れるパターンが圧倒的に多いのが現実です。

お酒を飲んで泳ぐのは論外だし、遊泳禁止区域は見た目大丈夫そうでも、そこで事故が多発していたり、流れが速かったり、突然深くなったり、水の温度が急に低くなっているなど、相応の理由があるのです。

このパートでは、自分が溺れてしまった場合の対処法を紹介しますが、溺れているときはパニックに陥ってるので、実践するのはかなり難しいと思います。しかし、知っていて損はないので一度頭に入れておくことをおすすめします。

まず下のイラストをご覧ください。

これは「背浮き」と呼ばれる方法です。人間の体は息を吸い込むと体積の2%が浮くようにできているので、イラストのように仰向けになって口と鼻を水面から出すと、長時間救助を待つこともできるそうです。軽い靴も浮き具になるそうなので脱がない方が良いです。

川のように流れのある所では、頭を上流の方に向けるようにして下さい。

手をバタバタさせると顔が沈んでしまうので、難しいですがなるべく冷静になってイラストのような態勢になることを心がけてください。

 

まとめ

この記事では、水難事故を未然に防ぐための知識と注意点について紹介しました。水難事故は、予防できるものが多いので、以下のポイントを抑えておきましょう。

- 水辺で遊ぶときは、必ず監視員や友人などの付き添いがあること

- 水泳能力に応じて、適切な浮き輪やライフジャケットを着用すること

- 水温や天候、流れなどの状況を把握し、無理な挑戦や危険な行為を避けること

- 水難事故に遭遇した場合は、冷静に対処し、周囲に助けを求めること

水難事故は、命に関わる重大な問題です。水辺で楽しく過ごすためにも、安全に注意してください。

 

 

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