突然ですが、あなたは痔主ですか?私は痔主です。私の場合はイボ痔ですが、数年に一度の間隔で発症します。そして昨年の暮れに発症し、一度治まったのですが、またすぐ違う場所に出てきて年末年始はロクに動くこともできず苦しみました。
痔は、肛門周辺の血管が炎症を起こしたり、はり出したりする病気です。痔になると、便通の際に激しい痛みや出血を感じたり、肛門からしこりが出たりすることがあります。
痔は、長時間の座り仕事や運動不足、便秘や下痢などが原因で発症することが多いです。放置すると悪化して手術が必要になる場合もありますので、早めに対処することが大切です。この記事では、痔の予防と改善法について、専門家の意見や最新の研究をもとに紹介します。
痔の種類
痔には大きく分けて「いぼ痔(痔核)」「切れ痔(裂肛)」「痔ろう」の3種類があります。
いぼ痔(痔核)
いぼ痔には、外痔核と内痔核があります。
外痔核とは、肛門の周りにできる痛みや腫れを伴う病気です。外痔核の症状は、以下のようなものがあります。
- 肛門の周りにしこりができる
- しこりが赤く腫れて熱を持つ
- しこりに触ると激しい痛みがある
- 便通や排尿時に痛みがある
- 出血や分泌物がある
外痔核の原因は、便秘や下痢などで肛門に圧力がかかったり、妊娠や出産などで骨盤底筋が弱くなったりすることです。自然に治ることもありますが、症状がひどい場合は医師に相談してください。
外痔核の治療法には、飲み薬や塗り薬、冷却パッドなどの対処法や、レーザーや手術などの切除法があります。治療法は個人差があるので、医師と相談して適切な方法を選びましょう。
内痔核とは、肛門の内側にある静脈のうっ血や拡張によってできる痔の一種です。内痔核の症状は、次のようなものがあります。
- 出血:便通時や便通後に肛門から鮮血が出ることがあります。出血量は少ないことが多いですが、重症化すると多量に出血することもあります。
- 痛み:内痔核自体は痛みを感じないことが多いですが、肛門周囲の皮膚や粘膜に刺激を与えると炎症や潰瘍を起こして痛みを引き起こすことがあります。また、内痔核が肛門から脱出してしまうと、括約筋によって圧迫されて激しい痛みを感じることがあります。
- 腫れ:内痔核が肛門から脱出すると、肛門周囲にぶつぶつした腫れ物ができます。こうなると、内痔核の組織が壊死したり感染したりする危険性があります。
- かゆみ:肛門周囲の皮膚や粘膜が刺激されると、かゆみを感じることがあります。また、内痔核から分泌される粘液や便漏れによってもかゆみが起こることがあります。
内痔核の原因は、便秘や下痢などによる肛門への圧力の増加や、妊娠や出産などによる骨盤底筋の弱化などが考えられます。
内痔核の予防や治療には、食生活の改善や適度な運動などで便通を正常化することや、水分や食物繊維の摂取を増やすことなどが重要です。また、内痔核の症状が出た場合は、早めに医師に相談することが必要です。
切れ痔(裂肛)
切れ痔とは、肛門の粘膜が裂けて出血や痛みを引き起こす病気です。切れ痔の原因は、便秘や下痢などで排便時に肛門に過度な圧力がかかることや、肛門周辺の血行不良などが挙げられます。切れ痔の主な症状は以下の通りです。
- 排便時に激しい痛みを感じる
- 便やトイレットペーパーに鮮血が付着する
- 肛門にしこりやひりひり感がある
- 肛門がかゆくなる
切れ痔は自然に治ることもありますが、放置すると悪化したり再発したりする可能性があります。切れ痔の予防や治療には、以下のことが有効です。
- 水分や食物繊維を多く摂ることで便を柔らかくする
- 長時間の座位や立ち仕事を避けることで肛門に負担をかけない
- お風呂で温めたり、冷やしたりすることで血行を改善する
- 症状がひどい場合は、医師に相談して薬や手術などの治療を受ける
痔ろう
痔ろうとは、肛門周囲の皮膚や粘膜に小さな穴が開いて、その穴から膿や血液が出る病気です。痔ろうの原因は、肛門内の炎症や感染、外傷などがあります。痔ろうの症状は、以下のようなものがあります。
- 肛門周囲にしこりや赤みがある
- 肛門から膿や血液が出る
- 肛門に痛みやかゆみがある
- 排便時に痛みが強くなる
- 発熱や全身倦怠感がある
痔ろうは、放置すると他の臓器に感染したりする危険性があります。そのため、上記の症状がある場合は、早めに医師に相談することが重要です。
痔ろうの診断は、肛門を直接観察したり、触診や内視鏡検査などを行ったりします。治療法は、薬物療法や手術などがあります。
薬物療法では、抗生物質や消炎剤などを用いて、感染や炎症を抑えます。手術では、穴を切開して膿を排出したり、穴を閉じたりします。手術の方法は、穴の位置や大きさによって異なります。
予防法
痔の予防法としては、以下のようなことが挙げられます。
- 便秘や下痢にならないように、水分や食物繊維を十分に摂る
- アルコールや辛いものなどの刺激物を控える
- 長時間座りっぱなしにならないように、適度に体を動かす
- 排便時に強くいきまないようにする
- 便意を感じたらすぐにトイレに行く
- 排便後はおしりを優しく拭くか、温水洗浄で洗う
- 毎日入浴するか、座浴で肛門周囲を温める
- 精神的ストレスや体の冷えを避ける
これらの予防法は、痔の発生や悪化を防ぐだけでなく、健康な腸内環境や血液循環を保つことにもつながります。日常生活の中で気を付けてみましょう。
痔に効く市販薬
いぼ痔・切れ痔に
舌下錠タイプのいぼ痔用薬
有効成分が、吸収性の高い舌の裏の粘膜から吸収され、血液にのって、いぼ痔の内側に直接届きます。いぼ痔の原因であるいぼ内部の根(うっ血)を小さくしていきます。
まとめ
この記事では、痔の原因と症状、そして予防法と改善策について詳しく説明しました。痔は、便秘や下痢、過度な力みなどによって肛門周辺の血管が圧迫されたり炎症を起こしたりすることで発生する病気です。
痔の予防法としては、食生活や排便の改善が重要です。食物繊維や水分を十分に摂取し、便秘や下痢を防ぎましょう。また、排便時に無理に力まないようにし、肛門を清潔に保ちましょう。
さらに、適度な運動や体重管理も効果的です。運動は血行を促進し、体重管理は腹圧を低下させることで、肛門周辺の血管への負担を減らすことができます。
もし既に痔になってしまった場合は、改善策として市販の薬や自宅でできるケアを試してみましょう。市販の薬には、消炎剤や鎮痛剤、血行促進剤などがあります。これらは塗り薬や座薬などの形で使用できます。
自宅でできるケアには、お風呂に入って肛門周りをマッサージする方法があります。これによって炎症や痛みを和らげることができます。
しかし、これらの方法で改善しない場合や、重度の出血や脱出がある場合は、医師の診察を受ける必要があります。医師は適切な診断と治療法を提案してくれます。
治療法には、内服薬や注射薬などの薬物治療や、レーザーや凍結などの物理治療、そして手術などがあります。治療法は個人差や痔の種類や程度によって異なります。
痔は決して恥ずかしいことではありませんし、放置すると悪化する可能性があります。早期発見・早期治療が大切です。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。